英語の辞書を初め、外国語を学ぶ本には発音の説明があり、そこに「発音記号」が用いられています。
これは極めて有用なものなので、学ばない手はありません。
しかし、英語の記号と音を覚え、他の外国語に手を付けると、奇妙なことに気が付きます。
同じ記号であらわされているのに音が違って聞こえる。
これはまだ良い方で、困るのは、本当は違う音なのに、同じ記号であらわされ、しかも違いが聞き取れない場合です。
言語の音を表すための「音声記号(国際音声字母・IPA」は、かなり細かな表記が可能になっていますが、特殊なものが多く、普通の印刷には不向きです。それで、簡単なものに省略されて書かれているのです。
[ə]などは、どうしようもないくらい多くの異なる音声に当てられますので、気を付けなければなりません。
実を言えば、ある言語の単音(一つの音)を正確に表記できるというのは幻想です。
これについてはまた後ほど書くことにします。